今、自己破産を考えている人の中には、「自己破産をすると、勤務先に解雇されてしまうのではないか?」、「自己破産をすると、再就職することができないのではないか?」といった不安を抱えている人もいるのではないでしょうか。
この記事では、そのような不安を解消するため、自己破産により勤務先に解雇されてしまうのか、また、再就職に影響がでるのかということについて詳しく説明していきます。
また、大切なことなので最初に結論からお伝えします。
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それでは解説をしていきます。
自己破産により勤務先を解雇されることはあるのか?
そもそも、勤務先において、従業員が自己破産をすることを知らなければこの問題は生じません。
そこで、まずは、自己破産をすることが勤務先に知られてしまうのかについて見ていきましょう。
自己破産をすることが勤務先に知られてしまうのか?
結論から言うと、自己破産をすることは勤務先に知られてしまう可能性があります。
詳しく見ていきましょう。
官報に掲載される
自己破産とは、裁判所へ申立てをして、債務者の財産を処分してお金に換え、これを債権者への返済に充て、それでも残った借金をゼロにするという手続きです。
自己破産の場合、申し立てを受けた裁判所が、自己破産の手続きを開始する決定(破産手続開始決定)をしたときと、残った借金をゼロにする決定(免責許可決定)をしたときの2回、「官報」というものに破産をした人の氏名と住所が掲載されます。
官報とは、国が発行するいわば新聞のようなもので、主に法律・政令等の制定・改正の情報が掲載されています。
さらに、ある人が自己破産をしたという事実は、その人に対してお金を貸そうとする人が返済能力を判断するうえで非常に重要です。
そのため、官報で公告することとしています。
官報は、官報販売所で購入したり、独立行政法人国立印刷局が運営しているインターネット版「官報」で閲覧したりすることが可能です(ただし、直近30日分に限り無料です)。
また、国立国会図書館などにも官報は置かれています。
とはいえ、そもそも官報の存在自体知らない方がほとんどではないでしょうか?
官報の存在を知っていたとしても、わざわざお金を払ったり、図書館まで足を運んだりして官報を確認する人はあまりいませんよね。
そのため、自己破産について官報に掲載されたとしても、ここから勤務先に知られるということはほとんど考えられないのです。
裁判所への提出書類
では、どうして自己破産をすることが勤務先に知られる可能性があるのでしょうか。
それは、自己破産の手続きをするに当たって裁判所から提出を求められている書類に、勤務先の協力が必要なものが含まれているからです。
というのも、先に説明したとおり、自己破産では、債務者の財産を処分してお金に換え、これを債権者への返済に充てます。
実は、この債務者の財産には、勤務先に対する退職金支払請求権も含まれるのです。
そのため、裁判所は、自己破産の手続きをするに当たって、退職金がある場合、退職金の見込額が分かる証明書の提出を求めています。
この証明書については、原則として、勤務先に発行してもらわなければなりません。
勤務先にこの証明書の作成を依頼する際、用途を聞かれるでしょうから、答えざるを得ない場合が出てくるのです。
また、退職金がない場合であっても、退職金がないことを明らかにするため、就業規則等の資料の提出が求められることがあります。
勤務先の協力を得ることなく就業規則等を取得することができるのであればよいのですが、それができない場合は、勤務先への説明は避けられないでしょう。
こうして、自己破産をすることが勤務先に知られる可能性が出てきます。
勤務先からの借金がある場合
また、勤務先から借金がある場合は、当然、自己破産をすることが勤務先に知られてしまいます。
なぜかというと、自己破産の手続きをするに当たっては、裁判所に対し、勤務先も債権者の一人として申告しなければなりません。
そうすると、裁判所から、債権者である勤務先に対して自己破産の手続きに関する書類が送られるからです。
解雇は可能か?
このように自己破産をすることは勤務先に知られてしまう可能性があります。
それでは、従業員が自己破産をすることを知った勤務先は、その従業員を解雇することができるのでしょうか。
結論から言うと、勤務先としては、従業員が自己破産をすることのみを理由に解雇することはできません。
というのも、労働者の解雇について定めた労働契約法16条は「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」と規定しています。
つまり、勤務先が従業員を解雇するには、「客観的に合理的な理由があり」、「社会通念上相当と認められる必要があり」ます。
自己破産は、法律上認められた権利ですので、従業員が自己破産をすることを理由に解雇することは、「客観的に合理的な理由」があるとはされていません。
そのため、勤務先としては、従業員が自己破産をすることのみを理由に解雇することはできません。
職業制限のある職業に就いていた場合
もっとも、職業制限のある職業に就いていた場合は別です。
自己破産をした場合、職業制限や資格制限を受けることになります。
職業制限を受ける身近な職業としては、警備員(警備業法第14条)、生命保険募集人及び損害保険代理店(保険業法第279条)などがあります。
こうした職業に就いていた場合、自己破産をすることを理由に解雇することは、「客観的に合理的な理由」があるとされています。
再就職に影響がでることがあるのか?
それでは、自己破産をした後に就職しようとした場合、自己破産をしたことが影響することはあるのでしょうか。
結論から言うと、基本的に影響はありません。
詳しく見ていきましょう。
履歴書に書く必要はあるの?
履歴書には「賞罰」を書く欄がありますね。
賞罰の「賞」とは、受賞歴や表彰歴のことで、「罰」とは、刑事罰、つまり刑法犯を犯して有罪判決を受けて科された罰を指します。
自己破産をしたことは、刑事罰でもなんでもないので、履歴書に記載する必要はないのです。
面接で申告する必要はあるのか?
また、自己破産は、刑事罰でも何でもないので、面接で申告する必要もありません。
もっとも、労働事件に関する過去の裁判所の判断によると、入社後、面接時に虚偽の事実を述べていたことが発覚した場合、解雇が有効とされる可能性があるとされています。
つまり、企業側から「自己破産をしたことはありますか?」と聞かれて、「自己破産をしたことはない」と虚偽の申告をすることは、許されないとされる可能性があるということです。
もっとも、刑事罰を申告しなかった場合や学歴を詐称したような場合と比べて、自己破産について虚偽の申告することは重要性が劣ると考えられるので、必ずしも許されないというわけではありません。
とはいえ、自己破産をしたかどうかなどと面接で質問されることは考えにくいので、あまり気にする必要はないでしょう。
企業側に調べられることは?
それでは、自己破産をしたことを調べられることはないのでしょうか?
結論から言うと、基本的には、自己破産をしたことを企業側に調べられることはないと考えてよいでしょう。
もっとも、就職を希望している企業が、銀行や消費者金融などの金融系であったり、公務員への採用を希望したりしている場合、調べられる可能性がゼロではないと言われています。
その場合、名前が分かっていれば官報で検索することは簡単ですから、自己破産をした事実は知られてしまうでしょう。
とはいえ、企業等が、就職希望者が自己破産をしたことを調べていたとしても、採用拒否の理由として、過去に自己破産をしていたことを挙げることは考えにくいです。
そのため、実態として、企業等が本当に自己破産をしたことを調べているかははっきりとしていません。
なので、過度に不安視することはないでしょう。
まとめ
以上、自己破産をすると勤務先に解雇されてしまうのか、また、再就職に影響がでることがあるのかについて詳しく説明しました。
読んでいただいたとおり、基本的に、自己破産による仕事への悪影響はありませんので、それを理由に自己破産を躊躇されているのであれば、直ちに手続きに進まれることをお勧めします。
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