「借金の返済…利息の支払いがつらい…なにか完済に向けたいい方法はないかな」
「借金返済はかなりきつい…だけど債務整理というのも…銀行のおまとめローンってどんな感じなんだろう?」
借金返済に苦労していらっしゃる方の中には、完済に向けての対策として、債務整理のほかにおまとめローンの利用を検討されている方もいらっしゃるかと思います。
結論から申し上げますと、たしかに利息を減らす効果がありますが、使える方が限られているのと、危険性もあります。
このページでは、債務整理とおまとめローンについてお伝えします。
また、大切なことなので最初に結論からお伝えします。
『1年以上、借金の返済総額が減っていないor増えている。』
『このまま借金を完済するのは厳しいのは分かっているけど、利息だけ毎月支払うような状態が1年以上続いている。』
このような状態になっている方は、既に黄色信号が点滅している状態です。
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それでは解説をしていきます。
おまとめローンってどんなもの?
「おまとめローンってそもそもどのようなものですか?」
まずはその概要を知りましょう。
おまとめローンとはどのようなものか
おまとめローンというのは、複数の借り入れがある場合に、別の金融機関から全部の借り入れ先を返済できるお金を借りて、複数の借り入れ先に対して返済をして、以後は借り入れをした金融機関にだけ返済をするものです。
例えば、消費者金融A社に50万円、B社に20万円、信販会社C社に30万円の借り入れがあるときに、銀行D社から100万円を借り入れしてA社・B社・C社の返済をしてしまって、以後はD社に対してだけ支払いをしていくものです。
この狙いは、A・B・Cと毎月別々返済しているのを一つにまとめることで1か所への返済のみになり支払いの把握が楽になるということが一つです。
また、通常おまとめローンの借り入れは消費者金融や信販会社の貸付より利率が安いことから、利息を下げる効果も期待できるのです。
使い道が自由であるフリーローンですと、おまとめローンに必要な金額の借り入れをすることができないのですが、おまとめローンであれば目的が定めれられているので大きな金額の借り入れができます。
東京スター銀行のおまとめローン例に実例を見よう
おまとめローンで取り扱われることが多い東京スター銀行のスターワン乗り換えローンを例に見てみましょう。
東京スター銀行のおまとめローンでは金利は12.5%(2020年1月1日現在)、上限が1,000万円となっています。
上述の例ですと借り入れ額が20万円~50万円なので、利息制限法の上限の利息は18%となっています。
上限利息で借り入れして場合には利息が5.5%下がることになりますので、利息の負担が減ることになります。
おまとめローンのメリット
おまとめローンにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
利息の負担が減る
上述したとおり、おまとめローンとして貸付を用意している金融機関は、借りやすい消費者金融や信販会社の上限利息よりも低い利率での貸付をしております。
そのため、利息の負担が減ります。
返済が一件のみで良い
多重債務になっている場合には、複数の返済があり、その把握が面倒であることがあります。
最初の会社は給料日である25日の後の末にしていたけど、その次の会社は5日に、その次は10日に…という風にしていると、返済期日がよくわからなくなってきて遅延する…といったことも発生しかねません。
おまとめローンを利用した後は、その金融機関にのみ返済すれば良いので、返済で迷うことは無くなります。
支払い額が減る可能性
複数の返済を行っている場合よりも、おまとめローンで返済をした方が、毎月返済のために必要な金額が減ることがあります。
そのため、一時的な家計負担も減ることが期待できます。
ブラックリストにならない
これは債務整理をする場合との比較ですが、債務整理を利用すると、信用情報に事故情報が登録される、いわゆるブラックリストという状態になります。
そうすると、新たな借り入れができない、クレジットカードが作れない、という状態になります。
おまとめローンを利用しても信用情報には、おまとめローン利用中の記録は残りますが、ブラックリストという状態ではなく、新たな借り入れ・クレジットカードを作るなどが可能です。
おまとめローンのデメリット
メリットの多いものですが、おまとめローンにもデメリットはあります。
絶対に借り入れをすることができるわけではない
おまとめローンは多額の貸付を行うものになるので、審査が厳しいです。
消費者金融などの審査に通って借り入れをすることができた方でも、おまとめローンの審査に通らないということがあります。
そのため、利用できる人は限られているといえます。
必ず返済総額が下がるとはいえない
まず、上述のように利息の比較だけで言うと、利率は下がります。
しかし、おまとめローンの借り入れをする際には、手数料や保証金といった金額の支払いをすることになります。
また、上述した通り、返済をする額が少なくなるのですが、その分元本が減るスピードも減り、通常は完済まで長くかかります。
そのため、負担する利息のトータルの額が増えるので、返済の総額を減らしてくれるわけではない場合があるのです。
もともとの貸金業者からまた借りてしまうと借金問題が泥沼化する
おまとめローンを利用するということは、元々借り入れをしていた貸金業者を完済することになります。
裏を返せば、その貸金業者の枠はすべて空いていることになるのです。
ついついその枠を使うようなことがあると、おまとめローンと新しい借金の二重の支払いが必要となります。
そうなると、借金問題はいよいよ泥沼化することになるという危険性があり、注意が必要です。
債務整理とどっちの方がいいか違いを比較してみよう
「おまとめローンにも一長一短があるんですね。債務整理と比較するとどっちのほうがいいのでしょうか」
おまとめローンと債務整理を比較してみましょう。
ブラックリストの点ではおまとめローン
いわゆるブラックリストになるかどうかで比較しましょう。
おまとめローンは借り入れを増やすのだけなので、ブラックリストになるわけではありません。
これに対して、債務整理の場合には、任意整理・自己破産・個人再生のどれを利用する場合でも、ブラックリストになります。
この点だけを捉えると、おまとめローンの方に分があるということになります。
ただ、なぜブラックリストになりたくないのか?という理由次第では、ブラックリストになっても代わりのサービスがあったり、そもそも考え方を変えなければならない場合もあるので、結局のところ大差はないのでは?という事になります。
クレジットカードが利用できなきゃ困るのであればデビッドカードを使えばよい
まず、ブラックリストになるのが嫌である、とする方の中には、インターネット決済ができなくなって日常生活に支障を来すという理由がある方がいらっしゃいます。
ただ、VISAでもMastarカードでもデビッドカードという前入金で利用できるものがあるので、カード決済が全くできなくなるわけではないのです。
頭金を十分に準備できず多額の借金をしている状況で住宅ローンは組めない可能性が高い
ブラックリストになりたくない、という方の中には、将来ですが住宅ローンを組みたいという方もいらっしゃいます。
確かに、ブラックリストであれば、住宅ローンも借り入れすることができません。
しかし、ブラックリストでなければ必ず住宅ローンの借り入れをすることができるのか?というとそういう訳でもありません。
ブラックリストは永遠ではなく、最長7年で消去されます。
たとえば、向こう7年おまとめローンでなかなか返済しきれずに、頭金すら貯められなかった場合と、自己破産で借金を帳消しにしてもらって7年間ひたすら頭金をためてきた場合では、後者の方が借り入れをしやすいといえるのです。
何をしたいか?ということによって優劣は分かれそうなので、債務整理の専門家にも相談をするようにしてみましょう。
早く立ち直りたい場合には債務整理の自己破産が一番
一番借金地獄から早く抜け出すことができるのは、債務整理の中でも自己破産をすることです。
自己破産をすれば、免責不許可とされる債務以外は免責されます。
つまり、手続き後には借金が0になるのです。
債務整理の中でも最も返済金額が多い任意整理でも、利息がつかない元金の返済のみになります。
東京スター銀行のものでも12.5%の利息がかかっているおまとめローンは、最も立ち直るのに時間がかかるといえます。
柔軟な解決方法では任意整理・おまとめローンともによし
多重債務になっている時には、債務の中に連帯保証人が居るような場合があります。
連帯保証人がついている債務を債務整理の対象にすると、保証人に請求が行くことになります。
自己破産・個人再生をする場合には、すべての債権者を対象とするので、連帯保証人に請求されることを避けられません。
任意整理では、連帯保証人がついている債権者を対象から外すという柔軟な対応をすることが可能です。
また、おまとめローンはその債権者への債務を完済するため、連帯保証人に請求されることがなくなります。
返済が一本化される点はおまとめローン・弁済代行をしてくれる事務所の任意整理が良い
返済をする場合には、任意整理・個人再生はそれぞれの債権者に支払いをする必要があります(また、返済のたびに振り込みが必要でATMでの返済はできなくなります)。
この点については、おまとめローンでは1社に返済をすればいいので、一番楽であるといえます。
また任意整理で弁済代行という弁護士に振り込みをすれば、各社への振り込みは弁護士が行ってくれるサービスがあるところがあれば、弁護士だけに返済しておけば良いので、楽になります。
ただし、振込1件あたり上限1,000円の費用がかかるので注意は必要です。
自己破産は借金を免責してもらうので、以後の返済の必要がありません。
だれでも利用できる点では債務整理の方が良い
利用するにあたって、おまとめローンでは、おまとめローンを提供している金融機関の審査に通る必要があります。
上述した通り、おまとめローンは消費者金融・信販会社よりも審査が厳しいので、だれでもが利用できるわけではありません。
債務整理は誰でも利用ができるという点で優れているといえます。
おまとめローンを利用するなら債務整理も同時に相談しよう
おまとめローンを利用するのであれば、自分の借金の状態がどのような状態かを把握するためにも、債務整理の相談をしておくべきと言えます。
おまとめローンの相談方法
まず、おまとめローンの相談は銀行に行います。
普段利用している銀行でもよいですし、そうではない銀行でも構いません。
債務整理の相談方法
債務整理は、専門家である弁護士・司法書士に対して行います。
相談の際には
- どこから借り入れしているか
- いくら借りているか(大体で良いです)
- 担保・保証人などついていないか
- 収支の状況
などを確認しますので、事前にまとめておくと良いでしょう。
債務整理を相談してからおまとめローンの申し込みをしてもいいの?
「おまとめローンを借りるかもしれないのに債務整理相談をしても良いの?」
債務整理の相談をしたからとって、必ず債務整理をしなければならないというものではありません。
ですので問題ありません。
こんなおまとめローンは気を付けて!おまとめローン詐欺・一本化詐欺についても知っておいて
「おまとめローンは審査が下りなかったけど、どうしても債務整理は嫌だ…」
このような方がよーく情報を探すと、あまり聞いたことないけどもおまとめローン・一本化などと謳っているものを見ることがあります。
それ、詐欺の可能性があるので、注意をしましょう。
残念な事なのですが、「おまとめローンの融資します!ブラックでもOK」だったり、「審査通すための信用情報の操作を行います」などと謳って、事前に調査料などを申し向け、金銭を受け取ってそのまま連絡が取れなくなる詐欺が多発しています。
レターパックをつかって現金を送ってくれ、など通常の決済をしないようなものについては充分に気を付けるようにしましょう。
まとめ
このページではおまとめローンについて、債務整理とどちらの方が良いのかについてお伝えしました。
おまとめローンは多重債務にある局面で使う金融商品で、メリットのあるものですが、デメリットもあります。
自分には何があっているのか、その人の収入・借金額によっても変わるので、おまとめローン・債務整理の両方を相談してみるのが良いでしょう。
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でしが、借金問題は後回しにすればするだけ事態は悪化するだけで良い事は一つもありません。
借金問題は、専門家に相談することで思っているよりも簡単に問題を解決し新しい生活を送ることができます。
実際に、借金問題を解決した多くの人が『こんなに簡単に終わるならもっと早く相談しておけば良かった』と言います。
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