りそな銀行カードローンと債務整理-任意整理、個人再生、自己破産で借金を減らす方法

「銀行の借金はできれば債務整理したくない」、「銀行の借金は債務整理できない」と考えている人は少なくないようです。

たしかに、消費者金融やクレジットカードに比べ、銀行は健全で、敵に回してはいけないような印象もあるかもしれません。

しかし、「自力で完済することができなくなった借金」を債務整理で解決することは、何も悪いことではありません。

むしろ、銀行からの借金には、すべて「保証会社」がついています。

銀行からの借金を債務整理しても、残額はすべて保証会社が補填(代位弁済)するので、実は銀行は全く損をしていません。

したがって、「相手が銀行だから」と躊躇する必要もありません。

他方で、銀行は、私たちの生活に不可欠な存在です。

何の準備も対処もしないままに銀行を債務整理すると、不足のトラブルに巻き込まれることもあります。

そこで、今回は、今回は、りそな銀行のカードローンが返済できなくなったときの解決方法と注意点について解説します。

また、非常に重要なことなので先に結論をお話します。

借金トラブルは時間がたてばそれだけ、対応が難しくなり事態はあっという間に深刻化していきます。

問題を解決した後の影響も大きくなるのも否定できません。

・借金を完済するのは、自分の力だけでは不可能と分かりながらも問題を後回しにしてしまっている。

・返済をして家賃などを支払うと給料の多くが減ってしまい、クレジットカードでしのいだりお金を借りてしまう状態がずっと続いている。

このように感じたことが1度でもある方は、非常に危険と言わざるを得えない状態です。

後から取り返しのつかない状態になってしまう前に今すぐ専門家に相談をして下さい。

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銀行カードローンでも債務整理は可能

借金で困っている人の中には、「銀行からの借金は債務整理できない」と思い込んでいる人も少なくないようです。

銀行は、消費者金融よりもサラ金も低く、「きちんとしている債権者」というイメージが強いからです。

また、「銀行を債務整理する」ことに対する世間体を気にしている人もいるかもしれません。

しかし、銀行のカードローンなど借金であっても、消費者金融や街金からの借金と同様に、債務整理で解決することができます。

カードローンは任意整理でも返済負担を軽くできる

銀行カードローンにも、消費者金融からの借金やクレジットカードのキャッシングと同様に利息が発生しています。

りそな銀行は、リテールバンキング(消費者向けの金融商品)を売りにしていることから、他行のカードローンよりも金利は少し低めに設定されています。

それでも年12.475%なので、必ずしも安い金利とはいえません(融資条件によっては年15%近くの金利が設定されている場合もあります)。

銀行カードローンの大きな問題は、名目金利は安くても返済期間が長い(契約で設定される毎月の返済額が少ない)ために、「最終的に支払う利息が多い」ことにあります。

「りそなカードローン」で年12,475%50万円借金したときには、毎月の返済額は1万円に設定されます。

しかし、この場合には月5,100円の利息が発生するので、返済額の半分が利息に消えてしまいます。

そのため、完済までに支払う利息総額が20万円を超えてしまうことも珍しくありません。

任意整理をすれば、今後発生する利息はすべて免除されます。

利息が免除されることで、毎月の返済負担はかなり軽くなります。

たとえば、借金残額が100万円のときには、毎月約16,000円ずつの分割払いで返済し直すことも可能です(60回払い・毎月4,000円減)。

「毎月返済した分だけ確実に借金が減る」ようになることは、とても大きな意味があります。

多額の借金でも個人再生で解決できる

借金が多額すぎるときには、利息免除だけでは借金を返しきれない場合もあります。

特に銀行カードローンは、いわゆる「総量規制」の適用がないため、年収を超える借金になってしまう場合も珍しくないようです。

「銀行が貸してくれたからのだから返せる金額のはず」と思い込むのは危険といえるでしょう。

任意整理で借金を解決できない場合でも「自己破産しかない」と決めつけてしまう必要はありません。

「個人再生」が利用できるのであれば、多額の借金でも自己破産せずに解決することができるからです。

個人再生したときに免除される借金の額は、個人再生の対象となる借金額と債務者が所有する財産状況によって異なります。

「自己破産した場合に差押え対象となる財産の総額(「清算価値」といいます)」が、借金の額ごとに定められている「最低弁済基準額」を超えないときには、その金額を3年(から5年以内)で分割払いします。

借金の額 最低弁済基準額
100万円未満 全額
100万円~500万円未満 100万円
500万円~1,500万円未満 債務の1/5
1,500万円~3,000万円未満 300万円
3,000万円~5,000万円 債務の1/10

たとえば、財産を全く持っていない人が200万円の借金を個人再生したときには、「最低弁済基準額である100万円」を原則3年の分割払いで返済します(計画返済といいます)。

計画返済を無事完了したときには、借金の残額(上の例では100万円)の返済が免除されます。

「清算価値」が最低弁済基準額を超えるときには、清算価値の金額を分割返済しなければなりません。

自己破産した場合の配当額よりも少ない返済で、借金残額を免除することは、債権者の利益にそぐわないため認められないからです。

たとえば、ローンを完済した不動産(評価額500万円)を持っているときには、借金200万円は1円も減額されません。

なお、個人再生は、「住宅ローンの返済条件を見直すことができる」手続きとしてもよく知られています。

つまり、カードローンと住宅ローンを同時に抱えて返済に行き詰まった場合でも、「マイホームを失うことなく」カードローンだけを整理することも可能です。この点については、別に解説します。

自己破産は悪いことばかりではない

個人再生が利用できれば、500万円までの借金であれば、100万円まで減額してもらえる可能性があります。

この場合3年の分割でも月27,000円、5年の分割なら月16,000円ずつの返済で、借金問題を解決することができます。

しかし、この金額すら支払うことが難しいときには、自己破産ですべての借金を免除してもらうほかありません。

しかし、自己破産してもすべての財産を失うわけではありません。

自己破産しても生活家電などは、華美なものを除けば差し押さえられることはありません。

さらに、現金を含めた99万円までの財産は、今後の生活に必要な財産として手元に残すことができます。

実際に自己破産しても「何も失わない」ことも決して珍しいことではありません。

また、自己破産は、任意整理・個人再生とは異なり、手続き後の分割返済がありません。

したがって、家計を最も早く立て直せる救済手段ともいえます。


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りそな銀行を債務整理するときの注意点

りそな銀行のカードローンを債務整理するときには、次の点にあらかじめ注意しておくことが大切です。

・いわゆるブラックリストに登録される
・りそな銀行の口座が凍結される場合がある
・りそなカードが解約される
・りそな銀行から他のローンを借りているときにはまとめて整理する

誤った対応をして予想外の出来事に遭わないように、債務整理を依頼した弁護士・司法書士の指示にしたがって対応しましょう。

ブラックリストに登録される

りそな銀行を相手にした場合に限らず、債務整理をすると、信用情報に事故情報(異動情報)が登録されます。

このことをよく「ブラックリストに載る」ということがあります。

ブラックリストに登録されると、新規に信用取引(借金・クレジットカード発行など)ができなくなります。

りそな銀行を債務整理したときには、CIC、JICC、KSCのすべてのデータベースに事故情報が登録されます。

事故情報の登録期間は、「CICとJICCでは登録から5年」、「KSCは任意整理した場合が5年、個人再生・自己破産した場合10年」です。

ブラックリストに載ったことで、債務整理の対象とならずに手元に残った他社のクレジットカードも解約となる可能性があることに注意しましょう(解約されない場合もあるので、カード会社の判断次第です)。

銀行口座の凍結に注意

りそな銀行を債務整理するときには、りそな銀行の口座の残額に注意しなければいけません。

りそな銀行が、弁護士(司法書士)から債務整理の「受任通知が受け取った時点で銀行口座に残額があるとき」には、借金残額と預金とを相殺するために銀行口座が凍結されるからです。

銀行口座の凍結は、「保証会社からの代位弁済」が完了するまで続きます。

一般的には1~2ヶ月くらいの期間と考えておけばよいでしょう(そのときの事情によって前後します)。

銀行口座が凍結されると、口座からの出金は一切できなくなります。

りそな銀行の判断次第では「入金もできなくなる」こともあります。

給料の振込先や公共料金等の振替口座に指定しているときには、事前に口座変更をしておくべきでしょう。

りそなカードも解約される

銀行からの借金を債務整理すると、銀行は「保証会社」から残額の代位弁済をうけます。

そのため、債務整理の実際の相手方は「保証会社」となります。

りそな銀行カードローンの保証会社は、原則として「りそなカード株式会社」となります。

そのため、「りそなカード」をもっているときには、りそなカードは強制解約となります。

なお、一部のケースでは、保証会社がりそなカード以外の金融機関となっている場合もあります(オリックスクレジットなどが保証会社になることもあるようです)。

その場合には、保証会社との間の信用取引(自動車ローンやクレジットカード)はすべて解約となります。

債務整理の前には、必ず保証会社などを確認しておくと良いでしょう。

りそな銀行から他にもローンがある場合

りそな銀行のカードローンは、りそな銀行との取引状況に応じて利息が安くなります。

たとえば、りそな銀行で住宅ローンを組んでいるときには、年0.5%金利が優遇されます。

カードローンの他にもローンがあるときには、原則として、そのすべてを債務整理する必要があります。

つまり、カードローンだけを任意整理して、自動車ローンをそのままにしておくということは難しいということです。

しかし、自動車ローンの場合であれば、債務整理によって「自動車を失う」ことはありません。

信販会社などのオートローンの場合とは異なり、りそな銀行のカーローンには「所有権留保」がないからです。

この場合にも、カーローンの債務整理については、保証会社が相手となります。

住宅ローンについては、いわゆる「住宅ローン特則付き個人再生」を利用することで、マイホームを手放すことなく、カードローンだけを債務整理することができます。

住宅ローン特則を利用しても「住宅ローンは1円も減額されない」ので、銀行はカードローンのみを保証会社へ廻すのが一般的だからです。

まとめ

りそな銀行からの借金であっても、消費者金融やクレジットカード会社と同様に債務整理で解決できます。

たとえば、銀行を任意整理した場合には、ほとんどのケースで5年(60回)の任意整理に応じてくれます。

りそな銀行からの借り入れは、消費者金融・クレジットカードよりも低い金利が適用されている場合が少なくありません。

「りそな銀行への返済が大変だから」と他の金融機関から借金して自転車操業すれば、「より不利な借金」が増えることになります。

カードローンの返済が苦しいと感じたときには、自転車操業などは絶対にせずに、弁護士・司法書士に早めに相談しましょう。

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