借金が減らないと思ったらもう返せない?債務整理を検討すべき3つの理由と方法

借金が全然減らない…そのように感じるようになると,もはやそのままの状態で完済することは難しいかもしれません。

借金には,利息や遅延損害金というものがつきものです。そのため,順調に借金が減っていると思えない状態の場合にある場合には,借金がどんどん膨らんでいってしまう可能性があります。その状態を放置していると,破綻につながることもあるのです。

また、大切なことなので最初に結論からお伝えします。

『1年以上、借金の返済総額が減っていないor増えている。』

『このまま借金を完済するのは厳しいのは分かっているけど、利息だけ毎月支払うような状態が1年以上続いている。』

このような状態になっている方は、既に黄色信号が点滅している状態です。

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借金問題は先送りにすればするほど、状況は悪化するだけ。

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それでは解説をしていきます。

借金が減らないと感じるのはなぜ?

借金をすると,「返しているのに全然減らない…」と感じる状態になってしまうことがあります。

借金がそのような状態になるになりがちなのには,いくつかの原因があります。代表的なものを,確認していきましょう。

利息の負担は重い

借金が減らないことの大きな理由の1つは,利息の存在です。

消費者金融などの利息は,決して低いものではありません。
例えば,50万円を借り入れて,月2万円ずつ返済していく場合,返済総額は,63万1489 円となります。つまり,13万1489円もの利息を負担することになるのです。

そして,多くのカードローンなどで採用されている「元利均等返済方式(毎月の返済額が一定となる返済方法)」では,返済期間の当初は特に,返済額に占める利息の割合がとても大きくなります。

ここで,月々の返済金額を低く設定してしまっていれば,返しても返しても利息にあてられる部分が大きく,借金が減っていかないと感じやすくなります。

追加で借り入れをしてしまっている

返済期間中に,さらに追加で借り入れをしてしまうというケースも非常に多いです。

特に,当初の返済額に占める利息の割合が大きいうちにさらに借り入れをしてしまうと,返済の負担はどんどん大きくなってしまいます。

そうすれば,当然,借金はさらに減らなくなっていきます。

遅延損害金の問題

返済日に返済することができないと,「遅延損害金」が発生します。

遅延損害金の利率は、借金の利息よりも高く設定されている場合がほとんどです。消費者金融の多くは,上限である20%に設定しています。

返済が遅れた日数が多くなれば多くなるほど,遅延損害金は大きくなり,返済総額はさらに増えてしまいます。


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借金が減らないと思ったら債務整理を検討すべき~3つの理由~

「借金が減らない」という状態に陥ってしまった場合には,早めに債務整理を検討すべきといえるでしょう。

以下,3つの理由について,解説します。

返済計画の変更のみで対処するのは難しい

利息の負担を減らすためには,元金を減らしていかなければなりません。

毎月の返済額を増額することができれば,総返済額は減りますし,完済までの期間は当然短くなっていきます。

また,まとまったお金が入った際に繰り上げ返済を行うことによって,総支払額を減らすことも考えられます。

しかし,「借金が減らない」と感じている人は,もうすでに生活を切り詰めるなどしてできる限りの返済をしている人がほとんどです。ですから,上記のように返済計画を変更することによって返済額を減らすという方法をとることは難
しいケースが多いでしょう。

自転車操業状態に陥っている

借金返済の負担が大きくなってくると,ある業者からの借金を返済するために,別の業者から借り入れをしてしまうという状態に陥ることもよくあります。

いわゆる「自転車操業」の状態です。このような状態になった人は,複数の債権者から借金をしてしまっている「多重債務者」でもあるでしょう。

こうなってしまうと,債務整理を行うことなく抜け出すことは非常に困難です。

すでに延滞をしていることが多い

借金が減らないと思っている人には,すでに返済期日に返済できないということを経験している人も多いです。

滞納をすると,上でも説明したように,遅延損害金が発生し,返済しなければならない額がさらに膨らんでしまいます。

また,延滞の期間が長くなると,個人信用情報に「事故情報」として登録されることになります。いわゆるブラックリストに載るという状態です。

こうなると,通常新たな借り入れができなくなりますので,自転車操業で乗り切ることもできなくなりますし,おまとめローンなどを利用して返済の負担を減らすということもできなくなります。

延滞による遅延損害金の発生で,返済しなければならない金額がより大きくなってしまうということはすでに説明したとおりです。

債務整理の方法

このように,すでに借金が減らないと感じている人の多くは,債務整理を検討すべき状態にあるといえるのです。

ところで,債務整理といっても,その方法は,1つではありません。大きく分けると,任意整理,個人再生,自己破産という種類があります。

それぞれの特徴は,次のとおりです。

任意整理

任意整理とは,弁護士などの専門家が,消費者金融などの債権者と交渉をする債務整理の手続きです。債務整理では,将来発生する利息をカットしてもらったり,遅延損害金を免除してもらったりすることで,返済総額を減らすことを目
指します。そして,減額された借金を,3年程度の分割払いで返済していきます。

利息の負担が大きいことが借金が減らない原因の1つであることはすでに説明したとおりです。

任意整理によって利息の免除がかなえば,借金返済の負担はかなり軽減されます。

また,任意整理は,裁判所を通さない任意の交渉ですので,財産を強制的に処分させられることもありませんし,借金の理由を問われたりするといったこともありません。

なお,弁護士に依頼せずに自分自身で交渉を行うということが禁止されているわけではありませんが,業者との交渉を個人で有利に進めることはかなり難しいため専門家に依頼をするのが一般的です。

個人再生

個人再生とは,借金の返済ができなくなった債務者が,裁判所に申し立てることによって行われる債務整理の手続きの1つです。個人再生では,借金の返済総額を減額(減額の幅は法律で決められています。)することができます。減額
後の借金は,原則3年間の分割払いで返済していくことになります。

個人再生は,任意整理よりも大幅に借金が減額される(例えば,500万円~1500万円の借金の場合5分の1に減額されます。)という大きなメリットがあります。

個人再生では,借金の額を大幅に減額しながらも,住宅ローンだけは払い続けるということが認められることがあります。マイホームを残すことができる可能性があります。

自己破産

自己破産とは,借金を支払うことができなくなった場合に,裁判所に申し立てて,借金を免除してもらうための手続です。自己破産では,自分の財産をお金に換えて借金を清算し,残りの借金を免除してもらいます。

自己破産では,借金の理由が問われたり,マイホームなどの財産を手放す必要があったり,資格制限があったりといったデメリットもあります。

ですが,借金を返さなくてよくなるという大きなメリットがありますので,借金の額が大きくなり過ぎて,減額したとしてももはや返済できないような状態になってしまった場合には,自己破産を選択することも検討してみましょう。

まとめ

以上のように,「借金が減らない」と思ったら,その借金は,もはやそのままでの完済は難しいという状態に陥っていることがほとんどです。

そのようなまま放置していると,状況は悪化する一方です。

早めに対処することで,自己破産を避けることができる場合もあります。

ですから,借金が減らない,返済が苦しい,というような状態になった場合には,できるだけ早めに,債務整理の専門家である弁護士に相談することをおすすめします。

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