今回は、債務整理とカードに付与されるマイル(ポイント)との関係について解説します。
航空会社のマイレージサービスは、特典航空券との交換だけでなくさまざまな商品や電子マネーなどにも交換でき、非常に便利です。
そのため、出張で飛行機を利用する機会の多い人だけでなく、マイル(ポイント)をためる目的で、さまざまな決済をクレジットカードで行っている人も多いと思います。
ところで、マイル(ポイント)は、クレジットカードに付与されるサービスであるため、そのカードを債務整理するとすべて失ってしまいます。
何年も掛けて、ため込んだ「たくさんのマイルを失いたくない」と債務整理に躊躇してしまう人もいるかもしれません。
しかし、マイル(ポイント)は、他のカードに移行することで、債務整理をしても失わずにそのまま残せる方法があります。
返せなくなったカードの利用額や借金は、債務整理で解決するほかありません。
これから解説する方法でマイル・ポイントを移行させてできるだけ早く債務整理で解決しましょう。
また、大切なことなので最初に結論からお伝えします。
『1年以上、借金の返済総額が減っていないor増えている。』
『このまま借金を完済するのは厳しいのは分かっているけど、利息だけ毎月支払うような状態が1年以上続いている。』
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それでは解説をしていきます。
クレジットカードを債務整理するとどうなるか?
利用残高を完済できなくなったクレジットカードを債務整理すると、そのクレジットカードは強制解約となります。
クレジットカード契約では、「顧客に重大な信用不安が生じること」が解約事由となっているからです。
債務整理によって解約となるのは、次の場合のクレジットカードです。
・任意整理の対象にしたクレジットカード
・個人再生・自己破産申立てのときに、利用残額が1円でも残っているクレジットカード
予期しない強制解約を防ぐために
個人再生・自己破産するときには、注意が必要です。
個人再生・自己破産では、すべての債務を対象に手続きが行われます(選択の余地はありません)。
したがって、完済可能かどうかを問わず「利用残高が1円でも残っていれば」手続きの対象となってしまいます。
どうしても解約されたくないクレジットカードがあれば、個人再生・自己破産の申立て前に利用残高をゼロにしておく必要があります。
ただし、「申立て直前に特定債権者だけに返済する行為」は、偏頗弁済が疑われる可能性があります。
偏頗弁済があると手続き上の不利益が生じることもあるので、必ず弁護士に相談し指示に従うことが大切です。
解約となったクレジットカードのマイル(ポイント)はどうなる?
クレジットカードに付与されているマイレージ(ポイント)は、クレジットカード契約に付帯して発生するサービスです。
したがって、クレジットカードが解約されれば、マイレージ(ポイント)は、その時点ですべて消滅(失効)します。
当然、解約後に特典と交換することもできません。
債務整理によって解約されることがわかっているクレジットカードのマイレージ(ポイント)は、債務整理の前に特典と交換するなどの対応をしましょう(詳しくは、下で別に解説します)。
債務整理の対象にならなかったクレジットカードはどうなる?
債務整理の対象とならなかったクレジットカードは、債務整理しても解約されずに手元に残ることがあります。
解約されていなければ、マイレージ(ポイント)も失効せずにそのまま残ります。
ただし、債務整理の対象とならなかったカードも、その後途中解約されたり、契約更新できない場合があります。
途中解約の場合にはその時点、更新できないときには、有効期限が切れたときに、マイレージ(ポイント)は失効します。
途中解約、更新できない理由
クレジットカードの契約更新の際には、顧客の信用情報が調査されます。
信用情報の調査によって、過去の債務整理が必ず知られてしまいます。
債務整理したことは、5年(10年)の間信用情報に登録されるからです。
また、更新時以外の場合でも、次の場合には、クレジットカード会社による契約期間途中での信用調査が行われます。
これを途上与信といいます。
つまり、手元に残ったカードの途中解約を回避するには、途上与信を回避することがとても大切です。
途上与信が行われるのは、次のような場合です。
・毎月の支払いに遅れが生じたとき
・キャッシングを申し込んだとき
・ショッピング利用額が高額(月5万円以上が目安)となったとき
なお、途上与信されても、それまでの取引実績が良好であれば、「他社(過去)の債務整理を見逃してもらえる(解約とならない)」可能性はあります。
ただし、カード会社がどのような判断をするかは、予測できないことです。
残ったカードを失わないためには、途上与信を回避することが何よりも大切です。
特に債務整理後の保有マイル(ポイント)の取扱が気になる人は、普段からマイル(ポイント)のために、さまざまな決済をクレジットカードで行っている人が多いと思います。
毎月の利用額を控え、支払いの遅延を絶対にしないことが大切です。
貯めたマイル(ポイント)をムダにしない方法
「マイルやポイントを失いたくない」からといって、「完済が難しくなったクレジットカードや借金」を債務整理せずに放置することは得策ではありません。
毎月の支払いが長期延滞になれば、結局クレジットカードは強制解約となってしまいます。
また、61日以上の延滞になれば、信用情報に事故情報(延滞)が登録されるため、他社のクレジットカードも解約・更新拒否となる可能性が生じてしまいます。
したがって、完済できないクレジットカード、消費者金融や銀行のカードローンがあるときには、貯めたマイルが無駄にならない対策を講じて、早期に債務整理に着手すべきです。
クレジットカード機能のないカードを作りポイントを移す
マイル・ポイントが失効するのは、債務整理したからではなく、「カードが解約になったから」です。
したがって、債務整理しても解約されないカードに溜まったマイル・ポイントを移行すれば、それまでのマイル・ポイントを失わずに済みます。
JALマイレージバンクカードやANAマイレージクラブカードといったクレジット機能のないマイレージカードを作成し、そちらにマイルを移しておくことが、最も良い方法です。
また、Tポイントカードのような、クレジットカードと切り離せるポイントも同様に対応することができます。
ETCマイレージの移行方法
クレジットカードのマイレージは、航空会社系だけではありません。
多くの人が利用しているETCカードでもマイレージを貯めることができます(別途申込みが必要です。詳細はこちらのウェブページから)。
ETCマイレージも、ETCカードの契約のあるクレジットカードが解約になると失効してしまいます。
しかし、ETCマイレージはクレジットカード会社が発行しているものではありませんので、「ETCパーソナルカード」を新規に発行してもらえば、そちらにマイルを移行させることができます。
「ETCパーソナルカード」は、クレジット機能のない「デポジット(保証金)方式」のETCカードです。
デポジットの額は、最低2万円で、毎月の利用額(平均額)に応じ高くなります(平均利用額の4倍のデポジットが必要)。
ETCパーソナルカードの申込み方法などについては、下記ウェブサイトを参考にしてください。
・ETCパーソナルカード(ETCポータルサイト)
「特典」と交換してしまう
マイル(ポイント)を別カードに移行するには、「現在のカード解約→新規カード発行」という手続きという手間がかかります。
そこで、溜まったマイルを債務整理前に「特典と交換」するのもひとつの方法です。
特典で交換できるものには、商品券や家電量販店ポイント、PONTAポイント、WAONといった現金交換に近いものも多く用意されています。
貯まったマイルを失わないためには「早期対応」が大切
クレジットカードに付与されたマイル(ポイント)が失効するのは、自己破産や個人再生を申し立てたとき、カード会社と和解交渉(任意整理)をはじめたときではありません。
カードの解約は、カード会社が弁護士・司法書士から「受任通知」を受け取った時点でなされるからです。
受任通知の送付は、債務整理依頼後すぐに行われるのが通常です。
仕事の早い事務所(債務整理に精通した事務所)であれば、受任したその日のうちに受任通知を送付します。
はやく受任通知を送付することが、依頼人の利益になることが多いからです(債権者からの取立てが完全にストップします)。
借金が深刻な状況になってから弁護士・司法書士に相談した場合には、「マイル移行」、「特典交換」が終わるのを待っていられるだけの余裕がない場合も少なくありません。
貯まったマイル(ポイント)をムダにしないためにも、「返済が苦しい」と感じたときにはすぐに弁護士・司法書士に相談しましょう。
まとめ
せっかく貯めたマイルは、できればムダにしたくありません。
マイルを失効することなく、他カードへの移行、特典と交換するためには、時間にゆとりのある段階で債務整理に着手することが大切です。
クレジットカードのリボ払いを多用している人は、気がつかないうちに、完済できない金額まで利用額が膨らんでしまうことも珍しくありません。
日頃から利用額に注意を払い、返済が辛いと感じたときには、できるだけ早く弁護士・司法書士に相談しましょう。
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